管理人がある日突然、乳がん宣告受けました。
でも、笑って治すわよ!!
あまやどり
ストーリーを考えるとき、ふとした瞬間に「これだ!」と思えるものが浮かぶときがあります。
また、反対に、モチーフを決めておいて、そこに肉付けするときもあります。
「あまやどり」は、その後者の方です。
若いときから、歌手のさだまさしさんの歌が大好きで、昔はよく聞いていました。その中に、「療養所(サナトリウム)」「空蝉」という歌があります、ええ、どちらも、暗い(笑)それでも、FANにとってはまさに「マサシングワールド」でして、恋愛云々ではなく人生とは何か、絆とは何か、を語った歌です。
「あまやどり」はまさに、この二つをモチーフにして、作り上げました。
登場する老夫婦は、「療養所」に出てくる老婆の、弱々しくも限りなく優しいキャラをイメージしました。そして、息子の一件は「空蝉」に出てくる取り残された老夫婦がモデル。「都会に行った息子が迎えに来るはずだから」とホームで待ち続けるも、結局は迎えに来なかった。駅員は「もう、汽車は来ません。とりあえず今日は来ません、今日の予定は終わりました」と済まなそうに告げる。
旅先で出会った老夫婦の、これから始まるであろう悲しい事実の中に、絆の強さを剣心と薫に気付いて欲しかったのです。
知らなかったほうが幸せなのか。
知ったほうが幸せなのか。
それは人それぞれ。
それよりも、かばい、労わり、気遣う二人の絆の深さは、この時の剣心夫婦にはまだまだ足りないのかもしれません。
その後、老婆は奇跡的に回復、なんてサプライズはありません。
彼女はきっと、息子を思いながら、夫に見守られ、与えられた命をまっとうしたことでしょう。
真の幸せとは何か、答えはなかなか出てきません。
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