この時期の夕方、通りを歩いていると、あちこちから小さな炎が見えます。そうです。迎え火です。
今年もお盆の時期になりました。
その女性は、もしかしたら泣いていたのかもしれません。
既に消えかかっている炎に、まるで覆いかぶさるように、じっと身をかがめ、消え行く炎を見つめていました。
愛しい人を亡くした思いは、経験した人でないとわかりません。
この炎を頼りに、どうか迷わず戻っておいで。
きっとそんな思いで、炎を見つめていたのでしょう。
迎え火に 在りし日思う 夕間暮れ
お帰りなさい。待っていたよ。
[0回]
PR